【ラケットインプレッション】柔らかい打球感にスピンもよくかかる! Wilson Steam 105S インプレッション

大注目のWilson Steam 105Sを借りることが出来ました。しかも、僕が最初の試打です。ガットも張りたてです。

 

Steam 105SはSPIN MONSTERという異名がつくほどのスピンがかかるラケットらしいです。

そのスピンの秘密はスナップバックです。スナップバックというのはボールとのインパクトによってずれたガットが元に戻る働きの事です。と言ってもよく分からないと思うので、この動画を見てください。

Steam 105Sは、ガットの本数を普通のラケットよりも減らすことで、このスナップバックを大きくしてるんです。その結果、スナップバックが大きくなってスピンがよくかかるという訳です。

しかも、ガットの本数が減るとボールがよく飛ぶようになります。スピンを掛けるということは、その分、ボールの飛びが悪くなります(ボールの推進力に使う力の一部を回転を掛けるために使うので)。つまり、スピンが掛かりやすい事とボールの飛びが良くなる事はとても相性がいい特性なんですね。それを両立した大注目なラケットです。

前置きが長くなってしまいました。ではSteam 105Sの試打レポです。

スピンがよくかかり抑えもきいて使いやすい!

打つ前は癖のあるラケットかな?と思ってましたが、そんなこと無い!普通に使えます!!!

飛びもそんなにすごく飛ぶという訳ではなく、ちゃんと抑えもききますので、長いボールも短いボールも思った通りに打てました。肝心のスピンの方も、確かにいつものラケットよりもよくかかります。

また、打球感はすごく柔らかくていい感じでした。ボールを柔らかくホールドしてから、ザクッという音と共にスピンがかかったボールが飛び出します。これは今までにない感覚!かなり好感触でした。

ただ、このラケットを使いさえすればスピンが打てるというものでもないです。スピンを打てる人が、より多くの回転を掛けられるようになると思った方が良さそうです。

実際、フラットドライブ気味のボールを打ってみると、いつもとあまり違いはありませんでした。若干、スピン量多くなってるかなってくらい。それに対して、下から上のスイングを強くすると、確かに今までよりもスピンがよくかかる!沈む!!跳ねる!!!

いつもよりもより高い弾道で狙って行ける感じです。ウィルソンは、このラケットを『ネットが低く感じるラケット』と言っていましたが、その通りでした。あれだけ高い弾道で打ってもコートに収まってくれるんですから。

上級者はそれを普通のラケットでやってしまう訳ですが、その為にはパワーもスイングスピードも必要になります。Steam 105sを使うと、上級者ほどのパワーやスイングスピードが無くても、同じ様な弾道のボールが打てるということです。しかも楽に!

更に、スライスサーブはいつもよりも更に切れていきましたし、サイドスピン気味のスライスはバウンド後にいつもよりも大きく曲がりました。

ただし、当然ですが元々のスイングがちゃんと回転がかかるスイングなってないと意味ないですよ。

あと、ガット(ストリングス)選びも重要だと思います。このラケットはスナップバックを積極的に利用することでスピン性能を上げているので、スナップバックが起きやすいガットとの相性がいいと思います。ポリなどの滑りのいいガットが良さそう。

ガットを触ってみて、ガシガシいう様なものだと、このラケットの特性を引き出せないかもしれません。ちなみに、試打ラケットにはLUXILON 4G 125が張ってありました。